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歯周治療

Case 04:歯周病治療と糖尿病

患者さんデータ

【名前】N.Fさん(女性)
【生年月日】1947年7月19日
【初診日】2005年9月24日
【主訴】左下に少し痛みがある。
全体的に虫歯の治療をして欲しい。
【パーソナルデータ】
歯磨き習慣:1日2回(朝・夜)4~5分程度
飲酒:週7日
喫煙:なし
既往歴・現病歴:糖尿病、高血圧

初診時の口腔写真と検査結果

写真と検査結果

臼歯部に何本か残根状態の歯牙があり、上顎前歯部はフレアーアウトしており、進行した歯周病に罹患。


カウンセリング

PCR=73.9%とプラークコントロールが不良な為、現在の口腔内の状況を把握していただき、歯周病についてもよく理解していただく。
フレアーアウト改善のための矯正治療
・歯周外科治療 
・補綴
・メンテナンス


矯正治療

保存不可な歯牙(15・16・17・24・26・31・32・37・44・47)をEXT
フレアーアウトしている14~23をクローズさせる歯列矯正。 矯正部位以外の補綴予定部位には、レジンTEKをセット。
矯正中はブラケット周囲が不潔になりやすいので、YoungII(M)と歯間ブラシを使用してご自身のブラッシングでプラークを落とすよう、ブラッシング指導。
ブラケットセットから約2ヶ月後、ブラケット除去と同時にテンポラリークラウンをセット。
口腔写真


歯周外科治療

14~27:CTG
術後はESSブラシを使用した脇腹法の実施に加え、PTCでこまめに来院。
42~46:FGG
ESSブラシを使用した脇腹法の実施とE.O水での洗口を指示。
14~23:リマージン
歯頸ラインがそろい清掃性が良くなった事でプラークコントロールの改善に。
31~36:FGG
36(M根):抜根
35の遠心から36の近心にかけて垂直性の骨欠損が見られ、36には分岐部がIII度あったため近心根は抜根
術後はESSブラシを使用した脇腹法の実施とE.O水での洗口を指示し、PTCでこまめに来院。
42~46,33~36:リマージン
磨き癖により歯肉が腫脹や発赤を繰り返すので、TBIPTCでこまめに来院。
口腔写真


補綴

上顎前歯部最終補綴

43の根尖にENDO由来の膿瘍ができたため根切

14~23のセット後義歯の印象

34のFCK・35~36のブリッジ・43~45のブリッジ・46のFCK・42~33のブリッジ


最終補綴後の口腔写真と検査結果

口腔写真と検査結果

患者さんの以前の血糖値は空腹時で130mg/dl以上あり、HbA1cが7.2~7.3%で高い時にはHbA1cが8%位あったそうです。
歯周治療を終えた現在の血糖値は空腹時で100~110mg/dl程度、HbA1cは6.0%と以前に比べてだいぶ安定し、お薬の量も減ったそうです。(空腹時血糖80~120mg/dl、HbA1c5.8%以下程度が目標)


メンテナンス

・糖尿病の経過や全身の健康状態も視野に入れた3カ月毎の来院
・プラークコントロールや口腔内の状態によっては3DSの必要性

【メンテナンス中の管理注意点】
1.プラークコントロールレベルの低下
(オーバーブラッシング or アンダーブラッシング)
2.夜間就寝時の義歯装着の実施
3.補綴物マージン部のカリエス
4.歯磨圧の確認(特に上顎前歯部

【メンテナンス時の口腔写真と検査結果】
口腔写真と検査結果


患者さん本人の言葉

治療を受けた2年半の間に歯茎の手術など、何度か辛い時期もありましたが、担当してくれた衛生士さんの励ましも有り、何とか治療を終えることができました。
治療前と治療後の自分の口の中の写真を見せていただいた時、本当にきれいになったと実感し感激しました。本当にありがとうございました。
それと持病である糖尿病が歯や歯茎の治療をしたことで改善し、内科の主治医が驚くほど改善され、検査の数値は現在も安定しています。私自身、糖尿病の治療に歯科治療が関係していることを知らなかったので大変驚いています。
今後は以前の口の状態に戻らないよう、定期健診でお世話になっていこうと思っています。


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