029-292-8717

歯周治療

Case 01: 開口(口呼吸)

患者さんデータ

【名前】K.Mさん(女性)
【生年月日】1965年9月1日
【既往歴・現病歴】なし
【初診日】2000年3月21日
【主訴】右上の奥歯が痛む
【所見】
主訴は虫歯による疼痛。初診時の口腔内は全顎的な歯肉の発赤と腫脹・多量の歯石沈着があり、強い口臭が目立つ。
プラークコントロール不良ではあるが虫歯箇所が少なく、歯科治療の経験は少ないと思われる。

初診時の口腔写真と検査結果

口腔写真 検査結果

全体的に中程度~重度の歯周病に罹患。
歯肉の発赤と腫脹プロービング値は3~6mmが大半を占め、部分的に排膿と動揺が見られる。
上顎前突・開口により、犬歯ガイドがなく臼歯部に外傷があり、口唇閉鎖不良と慢性鼻炎のため口呼吸による口腔乾燥が、より一層プラークコントロールを困難にしていた。
噛み合わせ不良の補綴物が入っており、左での咀嚼は困難であった。


プラークコントロール

1回目PCR=81%
歯ブラシの変更を指示(ヤングⅡS:歯ブラシの商品名)・腫脹の強い部位への歯肉マッサージとバス法を指導・歯間ブラシ使用を推奨

2回目PCR=24%
臼歯部にプラークが残る。清掃性が悪いため抜歯を考慮

4回目PCR=38%
少し気を抜くと磨き癖が出てくるよう

5回目PCR=17%
動揺が少なくなり腫脹もひいてきてるが、前歯部の発赤は相変わらず。
歯ブラシの変更を指示(ヤングⅡM:歯ブラシの商品名)・再キュレットに入ることとブラッシング強化の説明・口腔内の殺菌にクロルヘキシジンの洗口と知覚過敏保護のため歯磨剤の中止を指示

8回目PCR=14%
「一番奥の歯の歯磨きが難しい」とのこと。プラウトS(歯ブラシの商品名)を紹介。
歯周治療10ヶ月、口腔内の環境が落ち着いてきたため、保存不可の抜歯と左側の噛み合わせ修正・虫歯処置を行う。
▼初期治療終了時の口腔写真

口腔写真 検査結果

メンテナンス

【再評価時の所見】
・一部の歯周ポケットに問題
・角化歯肉が薄く退縮傾向にあり知覚過敏がでている箇所有り
・歯磨圧の強さが原因で起こる擦過傷
・頻繁に出現するアフタ性口内炎
・口腔乾燥による前歯部歯肉の発赤
・臼歯部の外傷

【メンテナンス経過】
1週ごとの歯肉の経過観察→2週ごと(半年)→1ヶ月ごと
急性発作により腫脹と排膿がみられたので、洗浄と抗生剤投与。歯肉不安定なので、2週ごとのPMTCにて来院
花粉シーズン到来時 歯肉の発赤が強く出始め知覚過敏も広範囲に。ホームジェルの使用を推奨・歯ブラシを柔らかめのものに変更・医院での知覚過敏処置
3ヶ月後知覚過敏はなくなり歯肉も落ち着く
再度1ヶ月メンテナンス→3ヶ月メンテナンス・・・継続管理中
▼初期治療終了時の口腔写真

口腔写真 検査結果


終わりに

職場が乾燥するので、水分補給とキシリトールガムで予防に気を使っているそうです。ストレスや疲れは感じるようですが、口腔内への影響は今のところ出ていません。
デンタルIQは専門家の私達よりはるかに高く、見習わなくてはならないほど感心します。


患者さん本人の言葉

たかつち歯科医院への通院は、8年目に入りました。
通院を始めた理由は、以前から気になっていた虫歯が痛み出したためです。
初診時に虫歯以外にも歯周病と診断されました。今まで私の経験では、虫歯治療が済めば治療は終わっていたのですが、虫歯の治療と平行して、歯周病の治療も始まりました。
担当して頂いた衛生士さんの熱心な歯ブラシの指導で、歯ぐきの腫れ・出血も取れ、現在では健康な歯ぐきを取り戻すことができました。現在も、3ヶ月間隔でお口の状態をチェックして頂いております。
現在、夫婦で定期検診でお世話になっております。今後も3ヶ月ごとのチェックを続け、生涯健康な歯で過ごせるよう続けていきたいと思っています。


←歯周治療へ戻る